黒白二鼠 ( こくびゃくにそ ) の物語

画像


阿弥陀来迎図の


部分図です。









黒白二鼠の


出演者


旅人 ☆☆ 我々人間

象 ☆☆ 無常

井戸 ☆☆ 人生

井戸の底の大蛇 ☆☆ 死の影

ふじ蔓 ☆☆ 自分の寿命

白と黒の鼠 ☆☆ 昼と夜

五滴の蜂蜜 ☆☆ 五欲


一人の旅人が荒野を歩いていると突然大きな暴れ象が現れて迫ってきました。周りを見まわしても身を隠すところがありません、ところが幸い古井戸にふじ蔓(つる)が垂れ下がっているのを見つけた旅人は、一目散にその中に逃げ込みました。象は井戸の中をのぞき込みますが、中まで入ってこられません。旅人は一安心し 、井戸の底を見ますと、その井戸の底には大蛇が大きな口をあけて、旅人の落ちて来るのを待ち受けていました。上へも登れず、下へも降りられず絶体絶命、命の綱はふじ蔓一本です。ところが、そのふじ蔓の根元のところでガリガリという音がしています。よく見ると、横穴から白鼠と黒鼠が入れ替わりして、顔を出して根本をかじっています。「もう駄目だ」と天を仰いで嘆息していると、ポタリポタリと甘い蜜が五滴も口の中に入ってきました。ふじ蔓の根元に蜂の巣があって、そこから甘い蜂蜜が垂れてきたのです。旅人はその蜜の甘さに、しばし恐怖を忘れてしまいました。


象は時間の流れ、無常のことです。井戸の底の大蛇は死の影で、旅人を待ち構えています。ふじ蔓とは命の根、人間の寿命です。白と黒の鼠は、昼と夜のことです。人間の命は一日一日と縮まっていきます。五滴の蜂蜜とは食欲、色欲、睡眠欲、名誉欲、金銭欲という人間の欲望です。


旅人が荒野をさまよっているというのは、果てしない迷いの生活をしていることを表しており、狂った象に追いかけられるとは、人は無常の風に吹かれていることを喩えています。空井戸とは人々が楽しみにしている自分の生活、生死の深淵のこと。


人生の旅をしている私たちはいずれ死ぬ運命に有ります。人生の無常に思いを向けて苦悩の解決を求めていかなければならないと言っています。生死を超える道を求めるべきと、お釈迦様は2,500年前に説法しています。

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この記事へのコメント

華の熟年
2014年06月22日 09:53
湖のほとりから・・・さん
《気持玉》
なるほど(納得、参考になった、ヘー)

湖のほとりから・ さん 気持玉有難うございます。北海道の自然の風景やお花・野鳥・植物等のブログを拝見しました。自然の中で過ごしている野鳥や小動物を見ると癒されますね。これからも宜しくお願い致します。
2014年06月22日 11:23
こんにちは

友の死
親しき人の死
何回も経験していると
自分の内の何かが
変わっていく感じがしますね
次第に穏やかな気持ちにも待って
華の熟年
2014年06月22日 18:59
無門さん こんにちは。

還暦を過ぎると両親や親しい年長者が亡くなる事が増加してきますね。外出して周りを見わたしても、自分より年下の人が多くなります。話の分かる良き高齢者に成れれば良いなぁと思っています。ブログの主旨はかなり重くて深刻な内容で敬遠される人も多いと思いますが、無門さんをはじめ数人の方々からコメントを頂き感謝しています。
2014年06月23日 21:51
華の熟年さん~、こんばんわ~。昨夜このブログをみまして、直ぐコメントできませんでした。気持ちを落ち着けてしっかりと読みたい記事であると思い、今晩になります。
黒白二鼠というのは佛教の物語でしょうか。ショートな内容ですが、生死を超える道を説いてますねー。超える道は確実にあると思います。が、今の私は、男親や女・男親両側の叔父のやってきた職種や社会的地位の実績と自分を比較して、短い時間ですが、苦悩することもあります。ですが、百姓をつらぬき、人の悪口を言わなかった女親の兄が一番りっぱなお方と想うこともあります。不満と愚痴を漏らしたこともありません。昔は家庭での飲み会がありましたが、身の丈不足で、徴兵検査不合格者の親の話をよく聞いてくれ、良き飲み相手、義理兄弟でした。
無門さんへのレスにありますが、重く深刻な内容などと言わずに、今後も仏の教えに触れてくださいませ。
華の熟年
2014年06月24日 06:34
さとし君さん こんにちは。

黒白二鼠は譬喩経にあるたとえ話です。人間の置かれている立場を簡潔に現しています。生と死を超えた境地を目指す様に促しています。

職業や社会的地位などを他者と比較するよりも、魂の完成度を比較するのが正解だと思います。十善戒の不悪口や不邪見等を守られた叔父様は立派だと思います。

仏の教えについては、私は在家信者で加行や灌頂もしていませんが、このブログへは自らの体験や書籍で学んだ事を披露しています。今後もこの世の成り立ちと生き方について、書いて行きたいと思っています。今後とも宜しくお願い致します。

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