スッタニパータ「 経集 」について。

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仏教の沢山の聖典の中では最も古いもので、釈尊の説法した言葉に一番近い内容です。『 仏陀のことば 』として評価されているスッタニパータは仏弟子の出家者だけで無く在家信者にも通じる日常生活における『 生き方 』を平易な言葉で語っています。

釈尊が語った肉声に一番近い言葉を集めたものです。当時は、説法して語った言葉については文字で記録されておらず、弟子や信者が記憶するだけでした。

クシナガラで入滅後に間も無く、第一結集と言われる集まりがあり、約500人の仏弟子の僧が出席して、お互いに仏陀から聴いて記憶している教えを合誦して、その内容を確認しあい誰もが暗誦しやすいように、詩偈や韻文に表したと言われています。経典には、私は仏陀からこの様に聴いたという「 如是我聞 」と言う枕詞が付いているのも有ります。

従って、四聖諦・八正道・十二因縁・業・煩悩・涅槃・禅定・等々の教えとして体系化したのは、それから約百年以降の事であり、上座部・大衆部と分派して行き、原始仏教から部派仏教へと変遷して行きます。初期経典の言語はパーリ語やサンスクリット語で書き表されています。北伝経由で中国に渡り、漢字に翻訳した経典が飛鳥時代に日本へ入って来ました。

難解な仏教用語で書き表された漢文の経典は後世に作成されたものであり、『 スッタニパータ 』こそ、釈尊の言行録として読む人の心に響きます。

仏像が製作され始めたのは、釈尊の入滅、約500年後になります。ガンダーラ地方の遺跡から初めて法輪や仏像が出土しており、それまでは仏像と言う形ある物を信仰の対象としていませんでした。仏陀の語った『 言葉 』と経典を信仰していました。

1.貪欲と嫌悪は「 自身から生ずる 」好きと嫌いと身の毛のよだつ事は「 自身から生ずる 」諸々の妄想は自身から生じて心を投げうつ、あたかも子供らが烏を投げ捨てる様に。「 スッタニパータ第271偈 」

2.無明とは大いなる迷いで有り、それに寄って長きにわたり輪廻してきた。しかし明知に達した者は再び迷いの生存に戻ることは無い。「 スッタニパータ第730偈 」

3.世間における諸々の欲望を超え、克服しがたい執着を超えた人は、流されず、束縛されず、悲しむことなく、思いこがれる事もない。「 スッタニパータ第948偈 」

4.生まれを問う事なかれ、行いを問え。火は実にあらゆる薪から生ずる。賤しい家に生まれた人でも、聖者として道心堅固であり、恥を知って慎むならば、高貴の人となる。「 スッタニパータ第462偈 」

5.あたかも、母が己が独り子を命を賭けて護るように、一切の生きとし生けるものに対しても、無量の慈しみの心を起すべし。「 スッタニパータ第149偈 」

6.ひとは信仰によって激流を渡り、精励によって海を渡る。勤勉によって苦しみを超え、智慧によって清らかとなる。「 スッタニパータ第184偈 」

7.老いた日に至るまで戒めを保つことは楽しい。信仰が確立していることは楽しい。明らかな智慧を体得することは楽しい。諸々の悪事をなさないことは楽しい。「 ダンマパダ第333偈 」

8.他人を苦しめる事によって自分の快楽を求める人は、怨みの絆にまつわられて、怨みから免れる事が出来ない。「 ダンマパダ第291偈 」

9.悪魔の軍勢とは、『 欲望・嫌悪・飢渇・妄執・惰眠・恐怖・疑惑・強情・誤って得られた利得や名声・自己を誉めて他人を軽蔑 』を指しており、それらの煩悩を智慧の力で砕破する。

10.あぁ短いかな人の命よ。百歳に達せずして死す。たといそれより長く生きたとしても、また老衰のために死ぬ。「 スッタニパータ第804偈 」

11.智慧によって良く気をつけ、怠る事なく行う修行者は、我がものとみなして固執したものを捨て、生や老衰や憂や悲しみも捨てて、この世で智者となって苦しみも捨てるであろう。「 スッタニパータ第1056偈 」

12.健康は最高の利得で有り、満足は最上の宝であり、信頼は最高の知己であり、ニルバーナは最上の楽しみである。「 ダンマパダ第204偈 」

仏道を歩む心構えは、人間の『 根本の苦 』である『 死 』を見つめる事にあると考えられます。不可避の老・病・死に対して自分だけは逃れたいと言う欲望を、如何に捨て去るかと言う方法を微に入り細に入り語りかけています。釈尊の説法と言われているスッタニパータは、仏教の根本命題を分かり易く解説しています。

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この記事へのコメント

さとし君
2015年06月01日 22:44
>仏教の沢山の聖典の中では最も古いもので、釈尊の説法した言葉に一番近い内容です。
私文庫本を以前から持ってます。大変良いお話を聞きました。
2015年06月02日 08:50
さとし君さん こんにちは。

スッタニパータはお釈迦様の説法を集めた経集です。ダンマパダ『 法句経 』も真理の言葉として初期の仏教経典として有名で、こちらの方が日本では良く知られていますね。