お釈迦様の入滅日は旧暦の2月15日(ご命日)です。

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インド仏跡地の巡礼でお釈迦様の入滅地(クシナガラ)にも行きました。釈迦涅槃像の前で御祈りした写真です。

菩提樹の下で成道してから、45年間を北インド各地を行脚して説法を続けていましたが、ついに最期の時を迎える。紀元前486年2月15日(2,505年前)、満月の夜のことでした。80歳になり体力も衰え、従者のアーナンダと共にクシナガラに着いた。沙羅双樹の下で頭を北に向けて静かに横たわり涅槃に入る。この時に天から曼陀羅華の花が仏陀の身体に降り注ぎ、妙なる音楽が奏でられる。

お釈迦様は入滅に際して『 仏遺教経 』の中で、8つの教え「八大人覚」」を説かれています。

1. 「 少欲 」欲が少ない人は欲しいものが無いので悩みが無い。他人に媚びへつらって気を引こうとすることも無いし、感情に流されることも無い。心が平穏で恐れるものも無い。何事にもゆとりがあり安楽がある。

2. 「 知足 」足ることを知る人は、質素な暮らしを送っていても安楽である。貧しくても心が豊かである。足ることを知らない人は、豪邸で暮らしていても満足しない、裕福であっても心が貧しい、いつも欲望に流されている。

3. 「 遠離 」喧噪の地を離れて閑静な地で独り暮らすがよい。閑静なところに住む人は、いつも心は穏やかである。周囲の人とのしがらみを捨て、閑静な地で独りで暮らし、悩み苦しみの原因を断つべきである。

4. 「 精進 」努力を怠らずに続けると何事も成就できる。努力を惜しんではならない。少量の水であっても常に流れ続ければ石に穴を開ける。

5. 「 不忘念 」自身の信念を忘れずに生きよう。信念を忘れなければ、色々な煩悩が心に侵入することはできない。信念を心に持ち続けて、信念という鎧を着ておれば、煩悩に塗れた世界にいても何も恐れるものが無い。

6. 「 禅定 」心を良く制御する人は瞑想して心を静めている。心が静まれば世間の無常で移り変わる有様を知ることができる。仏道の修行する人は、智慧という水のために正しく坐禅をして、智慧という水を漏らさないようにするのである。

7. 「 智慧 」智慧があれば欲や執着もない。いつも自分自身を省みて過失のないようにしなさい。真実の智慧とは、老・病・死の海を渡る丈夫な舟である。無明という暗闇を照らす大いなる燈明である。自ら功徳を積みなさい。智慧の輝きがあるならば、真理を明らかに見ることができる人になれる。

8. 「 不戯論 」談話を喜ばず、談話を楽しまず、好んで談話に耽らない。井戸端会議は無意味な議論であり心が乱れるものである。心が乱れれば修行していても悟りを開くことはできない。

この「八大人覚」を知って実践する事こそが、涅槃に至る道しるべとなります。易しい様に思えますが、途轍もなく難しいです。これは仏遺教経の中に書かれている文言ですが、有難い経典として読経するだけでは無く、日常生活でその徳目を実践するのが必要だと考えられます。

この「八大人覚」の教えはお釈迦様の時代に居た出家修行者(サドー)に対する心構えですが、現代仏教の信者にも通じる生き方と思います。現代社会でこの様な徳目を実践している人は皆無に等しいです。

お釈迦様が入滅時に授けられた最後の説法を心に留め置くことが重要です。臨終の間際まで自ら努力して仏道を実践し続けなさいと言っています。何も知らず何もせず、虚しく日々を過ごして死んでしまえば、何のためにこの世に生を受けたのか、分からずに死ぬことになります。

いつも一心に仏道を求め、世間の凡ゆるものは、いずれ壊れてなくなってしまう。この世界は諸行無常であって、出会いがあれば必ず別れがくる。努力して悟りを開き、智慧の明かりによって無知・無明の闇を照らしなさいと説法しています。

お釈迦様が涅槃に入る時の最後の言葉は『 自燈明・法燈明 』です。「自分自身を頼り(燈明)としなさい、私を頼りとするのではなく、私の説いた法(真理)を頼りとしなさい」と説きました。自己を寄り処とし、仏法を道標とする様に言い遺しています。諸々の事象は過ぎ去るものである、たゆまず、怠らず、信じた道を、ただひたすら修行することです。

お釈迦様は涅槃(入滅)に際して、神々や諸仏に頼れとは一言も言っていません。もちろんお釈迦様を崇拝して、私を崇めよとも言っていません。

仏弟子として戒律を守り、自らの修行で悟りを開く様に促しています。この世に生を受けてから始まる苦しみを無くす方法について、どの様にすれば四苦八苦から逃れられるかを、対機説法で語り続けてきました。宗教家では無く、人間の正しい生き方を表明した思想家です。

お釈迦様が入滅したのは、2,505年前で日本の「 初期弥生時代 」になります。人類はその当時から殆ど精神的に成長していないと考えられます。文明が発達して科学技術も進歩していますが、物質至上主義で相変わらず争いが絶えず、煩悩に振り回されて生きています。高度に発達した科学技術文明は非常に危うくて、一瞬のうちに全てを失う事になりかねません。ボタンを押せば地球を10回以上破壊する核兵器を持ち、狭い地球の領土や資源を奪い合っています。物質文明の豊かさを謳歌している人もいれば、貧困で命も危うい人も大勢います。この矛盾した状態は、物理の基本法則である不確定性原理にも適合します。

結論として、人類は恐竜の様に肥大化しすぎて絶滅しない事を祈ります。56億7000万年後に現れて人々を救済する弥勒菩薩の下生まで時間の猶予はありません。

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この記事へのコメント

2019年02月14日 23:07
「願はくは花の下にて春死なむ
その如月の望月の頃」と詠んだのは
西行法師ですが、西行さんも
お釈迦様の命日に、導かれるように
あの世に旅立つ事を願ったんでしょう。
確か、ちょうどその2月15日に、
西行さんはお亡くなりになったんじゃ
無かったでしたっけ。少欲、知足、
精進、不忘念など、私たちの人生でも
努力目標にしたい事を、お釈迦様は
説いてらしたんですね。凡俗の身ながらも、
少しでも近づきたい教えだと思います。
2019年02月15日 15:10
yasuhikoさん こんにちは。

西行法師の有名な和歌ですね。旧暦の2月15日は、現在の太陽暦の暦では3月末頃になります。おっしゃる様に西行さんは同じ日に亡くなった様です。お釈迦様が唱えた尊い教えは現代でも通じる普遍的な生き方ですね。遠離・禅定・不戯論などは、出家修行者(サドー)が行うべき徳目だと思います。
2019年02月16日 14:56
文明がこれほど変化して人類も皆平等だったのが貧富の差も激しくなり、これからの世がどうなるかと思うと不安にもなります。
2019年02月16日 17:23
みなみさん こんにちは。

2,500年前は日本の前期弥生時代になります。当時の人々は農作物の収穫を平等に分け合って、平和な世界だったと思います。現代社会は物質文明が高度に発達していますが、貧富の差が激しいだけでなく、地球規模での憂いが沢山ありますね。人類は小欲・知足を心がけて、智慧を出して生きていけば、住み良い世界になると思います。
2019年02月19日 08:03
おはようございます。

>8つの教え「八大人覚」」
とても良い勉強になりました。
ありがとうございます!
2019年02月19日 11:00
kojiさん こんにちは。

「八大人覚」の教えは、お釈迦様が涅槃(入滅)に入る前に最後の説法として伝えられています。戒律を守って禅定をして悟りに至る智慧を得ることを説いている経典です。本来は出家修行者への教えですが、一般の仏教徒でも生き方のお手本として尊い教えだと思います。良い勉強になったとのお言葉を頂き嬉しいですね。
2019年02月21日 22:14
お釈迦様の教えは出家主義と言って、先ずは出家する事が悟りへの第一歩となります。しかし、全ての人間が悟りを目指して出家すれば社会が成り立たなくなる。人間が生きていくためには、食料・商工業の生産活動や社会の諸々の運営があります。

出家せずに全ての衆生が悟りを得る方法として大乗仏教が誕生しました。そして崇拝する沢山の仏像や膨大な経典が出来ました。その結果、お釈迦様が説法した教えと大乗仏教は乖離して明らかに異なる教義と成っています。

出家せずに在家のままで「悟りを目指す方法」があれば万事丸く収まります。出家と言う方法を取らずに、日常生活の中で良く知られている戒律(八正道・六波羅蜜・十善戒、等々)を自らに課して、それを実践し続ければ悟りと言う境地に達すると考えられます。